AIリストラ2026:AIを理由に人員削減した企業一覧
2024年以降のAIによる人員削減を、各社が実際に何と言ったかで分類した随時更新の一覧です。

2026年11月時点で、AIによって必要な人員が減ったと自らの言葉で述べた大企業は7社あります。Salesforce、Block、Oracle、WiseTech Global、Snap、Cloudflare、Coinbaseです。合計で約3万4,000人ですが、Oracleの2万1,000人は総従業員数の減少で、そのうちどれだけがAIによるものかは開示書類に書かれていません。そのほかに「AIリストラ」として報じられる削減の多くは、AIへの投資資金をまかなうための削減か、メディアがAIと結びつけただけで会社自身はそう言っていない削減です。Challenger, Gray & Christmasによると、2026年1月から10月に米国の雇用主がAIを理由に発表した人員削減は12万1,401人で、全体の約20%でした。
このページでは、2024年以降のAIに関連する大規模なリストラを新しい順に並べています。それぞれについて、会社自身の発言をもとに、AIとの関係の強さを示しています。
- 会社が明言。 AIツールによって必要な人数が変わったと会社が述べた。
- AI投資のため。 AIが仕事を担うからではなく、AIへの投資と結びつけて削減を説明した。
- 報道のみ。 メディアが削減をAIと結びつけた。会社はそう言っていない。
- 会社は否定。 AIは理由ではないと会社が述べた。
新たな削減が発表されたら更新します。
2026年のAIリストラ
- 10月22日・Barclays・2026年末までに約5,000人(5%)。一部はAI投資のため。 削減の約60%は開発者を含むサポート部門です。BarclaysはAIなどのテクノロジーの効果を挙げています(Reuters(BusinessDay掲載))が、CEOのC.S. Venkatakrishnan氏はAIについて“is the icing on the cake, it's not the cake”(ケーキの上の飾りであって、ケーキそのものではない)と述べています(The Next Web)。
- 10月13日・Kroger・3年間で本社部門の約3,000人。報道のみ。 Reutersは社内メモをもとに、このスーパーチェーンがAIの活用を広げるなかで、本社部門8,200人の約37%を削減すると報じました。Krogerはコメントしていません(FOX Business)。
- 10月6日・HubSpot・約660人(7%)。会社は否定。 CEOのYamini Rangan氏は“This is not driven by AI-related efficiencies”(今回の削減はAIによる効率化が理由ではない)と書いています(SECに提出されたメモ)。
- 7月6日・Microsoft・約4,800の職(2.1%)。会社は否定。 Microsoftは、削減した職は“are not being replaced by AI”(AIに置き換えられるわけではない)と説明しました。10月の希望退職募集を含むMicrosoftの各回の削減は、マイクロソフトのリストラ全記録にまとめています。
- 6月22日・Oracle・1年で従業員が約2万1,000人(13%)減少。会社が明言。 Oracleの従業員は2025年5月の約16万2,000人(CNBC)から、1年後には約14万1,000人になりました。年次報告書には、“the adoption and deployment of AI technologies across our operations have resulted, and may continue to result,”(業務全体でのAI技術の導入と展開が、人員削減につながっており、今後もつながる可能性がある)と書かれています(Oracle 10-K)。
- 5月20日・Meta・約8,000人(10%)。AI投資のため。 Mark Zuckerberg氏は社員に、AIでの“success isn't a given”(成功は約束されていない)と伝え、約7,000人の社員が新しいAI部門に移りました(Fortune)。3月にはReutersが、削減はAIインフラのコストを相殺する目的もあって計画されたと報じ、Metaは当時これを“speculative reporting”(憶測にもとづく報道)と呼びました。
- 5月14日・Cisco・約4,000人(5%)。AI投資のため。 Ciscoは、削減でAIとセキュリティへの投資資金を確保すると説明しています(TechCrunch)。
- 5月11日・General Motors・500〜600人、主にIT部門。報道のみ。 削減の事情を知る人物はCNBCに、AIも一因だが唯一の理由ではないと語りました。GMはAIについての言及を控えています(CNBC)。
- 5月7日・Cloudflare・1,100人超(約20%)。会社が明言。 創業者たちは、Cloudflareの“usage of AI has increased by more than 600% in the last three months alone”(AIの利用はこの3か月だけで600%以上増えた)と書き、会社を“for the agentic AI era”(エージェント型AIの時代に向けて)作り直す必要があるとしました(Cloudflare)。CEOのMatthew Prince氏は特にサポート職を挙げています(TechCrunch)。
- 5月5日・Coinbase・約700人(14%)。会社が明言。 CEOのBrian Armstrong氏は“AI is changing how we work”(AIが私たちの働き方を変えている)と書き、技術職でないチームも本番環境のコードを出荷していると述べました(TechCrunch)。
- 5月6日・PayPal・最大で従業員の20%。報道のみ。 BloombergとThe Wall Street Journalがこの計画を報じ、Reutersは新CEOのEnrique Lores氏がAIの活用拡大も含めてコストを削っていると伝えました。PayPal自身は“simplify”(簡素化)したいと述べただけです(FOX Business)。
- 4月15日・Snap・約1,000人(16%)、加えて300の募集枠を廃止。会社が明言。 CEOのEvan Spiegel氏は“rapid advancements in artificial intelligence enable our teams to reduce repetitive work, increase velocity”(人工知能の急速な進歩によって、チームは反復作業を減らし、スピードを上げられる)と書いています(TechCrunch)。
- 3月11日・Atlassian・約1,600人(10%)。AI投資のため。 削減の目的は“to self-fund further investment in AI and enterprise sales”(AIと法人営業へのさらなる投資を自己資金でまかなうため)です。CEOのMike Cannon-Brookes氏は“Our approach is not 'AI replaces people'”(私たちのやり方は「AIが人を置き換える」ではない)と書く一方、AIが“the mix of skills we need”(必要なスキルの組み合わせ)を変えることは認めています(Atlassian)。
- 2月26日・Block・4,000人超(約40%)。会社が明言。 Jack Dorsey氏はBlockを1万人超から6,000人未満に減らし、“Intelligence tools have changed what it means to build and run a company”(インテリジェンスツールは、会社をつくり運営することの意味を変えた)と書きました(Fortune)。
- 2月26日・eBay・約800人(6%)。AIへの言及なし。 AIリストラとしてよく挙げられますが、eBayは再投資を進め、“our structure with our strategic priorities”(組織構造を戦略上の優先事項に)合わせると述べただけです(Reuters(The Star掲載))。
- 2月25日・WiseTech Global・2年間で約2,000人(約29%)。会社が明言。 削減は製品開発とカスタマーサービスが中心です。CEOのZubin Appoo氏は“the era of manually writing code as the core act of engineering is over”(手でコードを書くことがエンジニアリングの中心だった時代は終わった)と述べました(Reuters(The Star掲載))。
- 1月28日・Amazon・本社部門の約1万6,000人。報道のみ。 Amazonが挙げた理由は“reducing layers, increasing ownership, and removing bureaucracy”(階層を減らし、当事者意識を高め、官僚主義をなくす)でした。AIとの関連は、Andy Jassy氏が2025年6月に、AIによって“fewer people doing some of the jobs that are being done today”(今ある仕事の一部を、より少ない人数でこなすようになる)と述べたことに由来します(CNBC)。
2025
- 10月28日・Amazon・本社部門の約1万4,000人。会社はおおむね否定。 社内メモはAIを“the most transformative technology we've seen since the Internet”(インターネット以来、最も変革的な技術)と呼ぶところから始まっていました(Amazon)。その2日後、Jassy氏は今回の削減は“not even really AI-driven, not right now at least”(実はAI主導ではない、少なくとも今のところは)と述べ、“It's culture”(企業文化の問題だ)と付け加えました(Fortune)。
- 9月25日・Accenture・1四半期で従業員が約1万1,000人減少。会社が明言(AIスキル)。 CEOのJulie Sweet氏は、8億6,500万ドルの事業再編の一環として、“reskilling, based on our experience, is not a viable path for the skills we need”(これまでの経験から、必要なスキルを得るのにリスキリングが現実的な道ではない)社員には退職してもらうと述べました(FT(The Irish Times掲載))。
- 9月2日・Salesforce・サポート人員を約9,000人から5,000人に削減。会社が明言。 Marc Benioff氏:“I've reduced it from 9,000 heads to about 5,000, because I need less heads.”(9,000人から約5,000人に減らした。必要な人数が減ったからだ。)広報担当者は、サポート案件が減ったのはAIエージェントAgentforceのおかげだと説明しています(Fortune)。
- 2025年7月・TCS・約1万2,000人(2%)。会社は否定。 CEOのK. Krithivasan氏は、主に中堅・上級社員を対象とした今回の削減はスキルの問題で、AIによる生産性向上が理由ではないと述べました(Outlook Business)。
- 2025年5月・IBM・人事部門の数百人。会社が明言、ただし総従業員数は増加。 Arvind Krishna氏はThe Wall Street Journalに、AIが数百人の人事社員の仕事を引き継いだと語り、“our total employment has actually gone up”(総従業員数はむしろ増えている)とも述べました(Entrepreneur)。
- 2025年4月・Duolingo・契約社員を段階的に削減。会社が明言。 Luis von Ahn氏の「AI-first」メモには、Duolingoは“gradually stop using contractors to do work that AI can handle”(AIで対応できる仕事に契約社員を使うのを段階的にやめる)と書かれていました。その後、同氏はAIを“as replacing what our employees do”(社員の仕事を置き換えるもの)とは考えていないと書いています(Entrepreneur)。
2024
- 2月27日・Klarna・人員削減の発表はなし。 Klarnaは、AIアシスタントが“doing the equivalent work of 700 full-time agents”(フルタイムのオペレーター700人分の仕事をしている)と発表しました(Klarna)。人員の減少は主に採用凍結後の自然減によるもので、2025年5月にはCEOがAIサポートは“lower quality”(品質の低下)を招いたと認め、Klarnaは人間のオペレーターに再び投資しています(Entrepreneur)。
- 1月8日・Duolingo・契約社員の約10%。一部は会社が明言。 DuolingoはBloombergに対し、契約社員が少なくて済むようになった理由の一つはAIだと述べ、これを人員削減と呼ぶことには異を唱えました(TechCrunch)。
大規模なAIリストラの多くはAI投資のため
この一覧で規模の大きい削減は、AIが仕事をこなせるようになったから行われたものではありません。Meta、Cisco、Atlassian、Barclaysは、言い方こそ違え、AIに資金を回すために人を減らすと述べています。Microsoftは、削減した職はAIに置き換えられるわけではないとはっきり言いました。最大の数字であるOracleでさえ、同時にAIデータセンターに巨額の投資をしています。
自分のリスクを見極めるうえで、ここは重要です。データセンターの資金を作るために人を減らす会社は、AIが手を出せない仕事も含め、どのチームでも削る可能性があります。AIが実際に仕事を担っているケースは規模が小さく、いくつかの職種に集中しています。
この流れは鈍ってもいます。2026年10月にAIを理由に発表された米国の人員削減は1,265人にとどまり、年内で最も少ない月でした。最も多い削減理由も、AIから経済状況に替わっています(Challenger)。
AIに置き換わりつつあると企業が言う仕事
企業がAIで仕事を置き換えたと実際に言うとき、繰り返し名前が挙がるのは同じ4種類の仕事です。以下のスコアはAIProofMeの2026年11月時点のもので、その仕事のどれだけの部分にAIが影響しうるかを示しており、仕事がなくなる確率ではありません(スコアの算出方法)。
カスタマーサポートが最も多く挙がります。Salesforce、Klarna、Cloudflare、WiseTechがいずれも言及しました。カスタマーサービス担当者は94/100で、BLSは2035年までに5.3%減ると予測しています。テクニカルサポート窓口を担うコンピューターユーザーサポート担当者は93で、3.5%減の予測です。
次がプログラミングで、WiseTechの“manually writing code”(手でコードを書く)発言からCoinbaseまで続きます。ここではBLSの予測が分かれます。主に他人の仕様どおりにコードを書くコンピュータープログラマーは94で、7.3%減の予測です。システムを設計するソフトウェアエンジニアは91ですが、それでも10.2%増の予測です。
翻訳とコンテンツはDuolingoのケースです。通訳・翻訳者は95で当サイトの指数でも最も高い部類に入り、伸びはわずか2%です。
人事の事務はIBMのケースです。採用担当者を含む人事スペシャリストは87ですが、それでも6.4%増の予測です。IBM自身も、人事の問い合わせ対応を自動化したあとで総従業員数が増えました。
傾向をまとめると、企業がAIを理由に挙げ、BLSも減少を予測している仕事が、最も真剣に受け止めるべき仕事です。ソフトウェアエンジニアや人事スペシャリストのように、AIの影響は大きくても需要が伸びている仕事は、なくなるのではなく変わりつつある仕事です。事務・管理サポート職のAIリスクランキングとコンピューター・IT職のAIリスクランキングも見てみてください。
今できること
- 勤務先が実際に何と言っているかを読む。 「AIに投資するため」の削減と「AIがこの仕事をするようになったから」の削減では、あなたのチームにとってのリスクが違います。
- 自分の仕事の需要が伸びているかを確かめる。 職業ページでは、BLSの予測とAIリスクスコアを並べて見られます。
- AIが苦手な部分に仕事の軸を移す。 サポートならエスカレーション対応や複雑な顧客、プログラミングならシステム設計と成果への責任です。
- 希望退職に注意する。 希望退職の募集は、人員削減の前触れであることがよくあります。マイクロソフトの希望退職募集の解説で、受けるかどうかの考え方を紹介しています。
自分の職種の位置を知りたいなら、無料のAIリスク診断を受けてみてください。
この記事で取り上げた職業
よくある質問
2026年にAIリストラをした企業は?
AIで必要な人員が減ったと自社の発表や開示書類で述べたのは、Block、WiseTech Global、Snap、Cloudflare、Coinbase、Oracleです。Meta、Cisco、Atlassianは、AIが仕事を担うようになったからではなく、AIへの投資や戦略を理由に挙げました。MicrosoftとHubSpotは、2026年の削減はAIが理由ではないとしています。
2026年、AIでどれだけの仕事が失われましたか?AI失業は起きていますか?
実際にAIに置き換えられた仕事を数えている人はいません。最も近い指標はChallenger, Gray & Christmasの集計で、雇用主が挙げた削減理由を数えています。2026年1月から10月に、米国の雇用主がAIを理由に発表した人員削減は12万1,401人で、発表された削減全体の約20%でした。
AmazonはAIを理由にリストラしたのですか?
Amazonはそうは言っていません。2026年1月の約1万6,000人の本社部門の削減は、階層と官僚主義を減らすためだと説明しています。CEOのAndy Jassy氏も、2025年10月の約1万4,000人の削減について“not even really AI-driven, not right now at least”(実はAI主導ではない、少なくとも今のところは)と述べています。
AIによる人員削減で最も影響を受ける仕事は?
企業がAIに置き換わりつつあると最もよく挙げるのはカスタマーサポートで、Salesforce、Klarna、Cloudflare、WiseTechが言及しています。次いでプログラミング、翻訳、人事の事務です。カスタマーサービス担当者は当サイトのAIリスク指数で94/100、BLSは2035年までにこの職が5.3%減ると予測しています。



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